心に響くドラマの名セリフ ~60代の私の胸に染みた言葉たち~   第1回 『名建築で昼食を』より

心に響くドラマの名セリフ ~60代の私の胸に染みた言葉たち~   第1回 『名建築で昼食を』より

こんにちは。今回は日本のドラマから心に響いたセリフをご紹介します。

名建築で昼食を』(2020年)

このシリーズ、名建築を目当てにアマゾンプライムでのんびり視聴しはじめたのですが、映像や音楽のセンスのよさに加えて、ところどころにさりげなくちりばめられた、人生や仕事、友情などにまつわる名セリフに心をぐっとわしづかみにされました!

60代の私にとっても、人生をよりよく生きるためのヒントになりそうです。

目次

『名建築で昼食を』より、珠玉の名言10選

Television Osaka テレビ大阪 公式YouTubeチャンネルより

物語は、カフェ開業を夢見る主人公のOL春野藤が、「乙女建築」巡りを趣味とする中年の建築模型士、植草千明とSNSで出会うことから始まります。
名建築巡りをしていく中で、藤は千明の独特の価値観に興味がわきはじめます。仕事に恋に悩み多き藤は、人生経験豊かな千明から発せられる一風変わった視点の何気ない言葉に心動かされ、勇気づけられ、前に進んで行きます。このドラマは一人の女性が挫折と葛藤を繰り返しながら成長していく物語です。

テレビ大阪公式HPのあらすじより抜粋

できるだけネタバレを避けたいので、詳しくはドラマ本編をご覧いただくとして、名セリフのみ抜粋します。以下は基本的に藤と千明、ふたりの会話となっています。8番のみ、主人公が親友に語りかけるセリフです。

1.ひとりが寂しいって誰が決めたの?

ゴールドに輝く螺旋階段
UnsplashSven Readが撮影した写真

「いつもひとりで回ってるんですか?」
「うん、ほぼほぼひとり」
「いや、誰かと一緒のほうが楽しいんじゃないかって思って」
ひとりが寂しいって誰が決めたの?……ひとりのほうがいいんだよ」

ほんとにひとりが寂しいって誰が決めたんでしょう? 私自身ずっと「ひとりは寂しい」と思いこんでいました。家族や友だち、恋人と一緒だと幸せ、一緒にいる人が多いほど幸せ。いつのまにか勝手にそう決めつけていました。固定観念にとらわれていてはダメですね。

結局、ひとりであろうと誰かと一緒だろうと、自分自身が満たされているかどうか、それだけのことなのかもしれません。

2.変わる苦しみを乗り越えたほうが幸せになれる

「人も同じ。経験や時間とともに少しずつ変わっていかないと。大変だけど」
「そう思いますか?」
「なんだかんだいって、変わる苦しみを乗り越えたほうが、結果、幸せになれる

私自身、母が他界してから「変わりたい」とひしひしと感じています。日常生活でなんとなく違和感をおぼえたり、不自由に感じたりしたら、それは変わるためのよい機会だと思います。

変わる、変える、というのはけっこう労力がかかりますが、少しでも変えられたときにはそんな自分を誇らしく思えます。

3.自分がどう思うかで、人は不幸にも幸せにもなるんじゃないのかな

「仕事が嫌いってわけじゃないんですけど、友達のこと見てると、なんか、うらやましいなって思っちゃって」
「人と比較する必要はないと思うよ。人と比較すると不幸に感じるだけだよ。いいところしか見えないからね。自分がどう思うかで、人は不幸にも幸せにもなるんじゃないのかな

まさにそのとおりですよね。私自身、ようやく「自分は幸せ」と感じられるようになりました。60代でやっと~!! 

小さな幸せ、恵まれていること、自分がすでに持っているものに目を向けるようになったからでしょうね。

いままでずっと「ないものねだり」ばかりしていました。ありのままの自分を認めて、自分が置かれている現状を受け入れ、できることだけを一生懸命やる、少しずつ変えていく、というスタンスにしてからは毎日幸せを感じられるようになりました。

4.お金ってそんなに大事かな?

「でもフリーでやるって不安じゃないですか? お仕事が減るのって」
お金ってそんなに大事かな? 僕はとりあえず自分が生活できればいい。あとは好きなことができたら。それでいいんじゃないのかな

お金はある程度はあったほうが自由になれるとは思います。でも知らず知らずお金に縛られてしまうのも事実ですね。だからこそお金よりも自分の価値観や時間の使い方を優先するように意識しなければ。

「安いから~する」「お金が欲しいから~する」「もっと稼がないと~」じゃなくて、「こうしたいから~する」「これが好きだから~する」「自由な時間をつくりたい」という思考に変えていきたい。

5.みんな、不幸にはアンテナを張るけど、幸せには鈍感になりがち

世間とか周りとかってあんまり気にしないし。でも本人的にはそれなりに幸せなんだよ。自分がそれなりに幸せだったらいいんじゃないのかな
「それなりに幸せ?」
「それなりに幸せなことって自分の周りにたくさんあるよね。ほら、今日こうやってビールがおいしいとか。好きな映画見つけたとか。みんな、不幸にはアンテナを張るけど、幸せには鈍感になりがち。そうならないことだと思う

私もずっと不満や不幸、不自由といったネガティブな面ばかり気にしてきました。なんでわざわざ嫌なことで頭のなかをいっぱいにして毎日過ごしていたんでしょう? 自分で自分を嫌な気分にしてもいいことなんてひとつもないのに……。

「私は私自身を幸せにする」と決めてから、他人のことを気にせず、自分の気持ちや感情に素直に生きるように心がけています。とにかく「世間」「他人」「周囲」よりも「自分」を大切にしたいと。

そんなふうに生きてみると、ほんと、それなりに幸せなんですよね。ごはんやお酒がおいしい、庭の緑が美しい、風が心地よい、猫がかわいい~など。

6.自分には厳しくしたほうがいいかもしれないけど、他人には寛容じゃないと

白い螺旋階段
Image by Francis from Pixabay

「友だちとの関係はいいかげんでいいんだよ。自分には厳しくしたほうがいいかもしれないけど、他人には寛容じゃないと
「経験ですか?」
「えっ?」
「どうしてそんな風に考えることができるんだろうって」
年とるとさ、自分の思いどおりにいかないとか、他人とはわかりあえないとか、そういうのがわかってくる。そしてそれを受けいれるようになる。仕方のないことだと。それだけだよ

ちょっと寂しいことですが、年をとると自分にはどうしようもないこと、思いどおりにいかないことが増えてきて、それをあきらめ、甘んじて受け入れている自分がいます。母の介護や死についてももちろんそうです。親友であってもわかりあえないときもある。自分の老いについても。

ただ、受け入れることで精神的にはかなり楽になります。60代になってようやく生きることが楽になりました。私の場合は自分に対しても寛容になることで他人に対しても寛容になれた気がします

7.正解なんて誰にもわからない。直感を信じる。それでいい。

「何か、悩み事?」
「えっ?」
正解なんて誰にもわかんないよ。直感を信じる。それでいいんじゃないのかな

私も近ごろは理屈よりも直感を重視しています。そのときどきの自分の気分や感覚に素直に従いたいと。気持ちが動くほうに行きたいですね。思い立ってすぐに動いたほうがうまくいく気がします。

考えることも大切だけど、考えすぎずにまずは動いてみたい。正解がわからないからこそ、まずはトライしてみることが大切。トライしてから修正や改善、変更を加えてもいいのだから。

8.遠慮しない、比べない、うらやまない

「ねえ、三つの約束結ばない? 遠慮しない、比べない、うらやまない。どう?」

私自身、若いころの自分にこんなふうに諭してやりたかったですね。友人たちに、親友にすら遠慮したり、比べたり、うらやんだりしていました……。

人間関係では遠慮しすぎるとよけいにややこしくなる気がします。なんでも正直に伝えておいたほうがいい。イヤなのに我慢するのはダメですよね。

若いころは他人と比較したり他人をうらやんだりしがちかもしれません。でも自分は自分、他人は他人、ときっちり区別して、自分自身を、そして他者を尊重することが大事ですね。

9.来る者は拒まず、去る者は追わず

僕のモットーは、来る者は拒まず、去る者は追わず。自分で考えて決めたんなら、きっと大丈夫」

私自身、若いころは恥ずかしいほどいろいろな人間関係に執着していました。いったん友人関係を築いたらずっと維持するべきだと信じこんでいました。

でも人間関係は水ものなんですよね。つねに変化していくもの。だから固執してはいけない。これからは一期一会のつもりで人と関わっていけたらと思います。

10.世の中の出来事にいいも悪いも意味はない

「いろいろあるけど、世の中の出来事にいいも悪いも意味はない。だって自分が意味をつけるんだもの

すべての物事にはよい面と悪い面があり、それらは表裏一体ですよね。

たとえば私は12年にわたる母親の介護生活を終えましたが、母を亡くして寂しい半面、自由の身にもなりました。母の心配をすることなくどこでも自由に好きなときに出かけられるのです。

すべては自分がどうとらえるか、どんな意味をつけるのか。何事もポジティブに考えられるなら、それが「それなりの幸せ」につながると思います。

さいごに

螺旋階段と緑の植物
UnsplashDan Freemanが撮影した写真

名建築を巡るドキュメンタリーパートとストーリー性のあるドラマを組み合わせたハイブリッドなつくりのこの番組は、1回30分で気軽に楽しめます。ぜひおいしいコーヒーを片手にゆったりと独特の世界観を味わっていただけたらと思います。

今回ご紹介した名言のいずれかが
みなさまの心に響いたなら、うれしいです! 
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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