心配ぐせをなおして、思いどおりに生きよう! ~斉藤茂太『心配ぐせをなおせばすべてが思いどおりになる』より~

つねに「私はどうしたい?」と問いかけてみる 斉藤茂太『心配ぐせをなおせば すべてが思いどおりになる』より
目次

「心配性の虫」が騒ぐ

子どもの頃から極度の心配性でした。そのうえ、育てられ方や本人の性格のせいもあって、他人の目ばかり気にしていました。

ほんとに思い出してもバカバカしいのですが、遠足でバスに乗るときはどういう順番で乗るんだろう、クラス替えで仲のよい友だちと一緒のクラスになれなかったらどうしよう、とか、くよくよ心配していました。同居していた祖父母が亡くなったらどうしよう、と怯えていたのも覚えています。

本人は真剣に悩んでいたのですが、親や友だちに相談することはありませんでした。そもそもあけっぴろげになんでもしゃべることができるなら、ひとりで悩んだりしなかったでしょう。そういう厄介な性格でした。

心配ぐせはなおせる!?

心配性がいまだになおったとは言い難いのですが、40代か50代の頃に、精神科医の斉藤茂太先生の『心配ぐせをなおせばすべてが思いどおりになる』という著作に出会い、ずいぶん気持ちが楽になりました。

「泣いたり笑ったり、安心したり心配したりするのは『人間らしさ』の証明なのだ」「松下幸之助も孫正義も心配性だった」「心配性が地道な努力を促し、幸せな人生を着実に構築するための舵取りをしてくれるのだ」という前置きを読んだだけでも、なんだかほっとしませんか?

本書の目次からいくつか章タイトルを抜きだしてみますね。

つねに「私はどうしたい?」と問いかけてみる

あとで困ることに、いま困らない

「心配してトクすることは何かある?」と問いかけてみる

すべて「人生八十%主義」のすすめ

『心配ぐせをなおせばすべてが思いどおりになる』斉藤茂太(ゴマブックス)目次より

他人の目や評価が気になるなら、「まず思考のスタート地点を『人はどう思うだろう?』から『私はどうしたい? 何が言いたい』と『私』を主語にした問いかけに切り替えるといい。自分の思い通りに行動できるようになる」とのことです。

このアドバイスはすとんと腑に落ちましたね。私自身、迷ったり不安だったりするときはつねに他人のことばかり考えていました。私の気持ちや意思はまったく頭になかったんです。自分がこうしたいと心から願っているなら、なんのことはない、躊躇せずに行動できるものですよね。

人づきあいも自分軸で

私は昔からとくに人づきあいが苦手でした。気心の知れた友人ならよいのですが、それほど親しくない相手と一対一で会うとなると億劫でした。どんな話をしたらいいんだろう、会話が途切れたらどうしよう、と不安だったんです。

 人と会うまえに考えることと言えば、「相手に嫌われたらどうしよう」「相手があまりしゃべってくれなかったらどうしよう」「相手の機嫌を損ねたらどうしよう」という相手のことばかり。自分の気持ちを外に追いやってしまうから、言動がぎこちなくなり、心配した通りの結果を招いてしまうことになる。

 どうせ心配するのなら、「私はあの人と仲良くなりたい。どうすればその気持ちを表現できるだろう」という視点から悩むことが重要である。結果がまるで違ってくる。

斉藤茂太『心配ぐせをなおせばすべてが思いどおりになる』(ゴマブックス)3章 心配性だから物事はうまくいく 「人づき合いが不安」な気持ちにサヨウナラ より

やはり人づきあいも相手のことばかり考えるより、自分がどうしたいか、どんな関係を築きたいか、など自分軸で考えて行動することが大事なのでしょう。相手を思いやるのと、相手から嫌われたくないという感情はまったく別物だったと悟りました。

自分を大切にして、ゴキゲンでいよう

日本人はどうしても他人の目が気になりがちですし、自分の本音を抑えて相手に合わせることをよしとする傾向が強いかもしれません。でも、息苦しくなってきたらいったん立ち止まって、「私はいまどんな気持ち?」「いまどうしたい?」と自分の本心とじっくり向きあうべきなのかもしれません。

忙しい毎日、外界からの大量の情報や刺激にさらされ、自分の内面についてはつい後回しにしがちですが、どんなときも一番大切にするべきは自分自身なのでしょう。自分が満たされていなければ、周囲の人間にやさしくできませんから。

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