60代になった私がいま後悔していること――いま30代、40代の方々が人生で後悔しないために

60代の私が後悔していること 人生で後悔しないために

私は60代に入ったばかりなのですが、思い返せば、あまり計画性や大きな目標のない、行き当たりばったりの人生を送ってきたように思います。英語が好きだったので、英語関係の仕事をしてきましたが、ただそれだけという感じですね。

たとえばアスリートの方々は、肉体を酷使するからか、競技生命・選手生命というものを常に意識して「~歳までに~記録を達成する」など年齢で区切って目標を設定することが多いような気がします。

60歳になってみて、私自身まだやれることもあると思う半面、やはり10代なら10代、20代なら20代でしかできないこと、その年代でできれば経験しておくべきことがあったと痛感しています。

そこで、今回は個人的に人生でやって後悔していること、やらずに後悔していることを挙げてみたいと思います。30代、40代で私と似たような状況にある方々が50代、60代になったときに後悔せずにすむように、なんらかの参考になればうれしいです。

若い頃って、幸せなことに時間が永遠に続くような気もしてたけど、やっぱり人生ってあっという間だよね……

目次

人間関係で後悔していること

手を合わせている人々

まずは「人間関係」について、振り返ってみますね。いま悔やんでいるのは、主に次のような事柄です。

  • 尊敬できる人生の師となる人物を見つけようとしなかった
  • 趣味や仕事の仲間を積極的につくらなかった
  • 傷つくのが怖くて、人との深い関わりをなるべく避けてきた
  • 他人の目ばかり気にして、自分を押し殺してきた
  • 自分が嫌なことをきっぱりと断れず、我慢してやってきた
  • 自分を尊重して大切にしないから、他人を尊重して大切にもできなかった
  • なるべく周囲のみんなから好かれようとしていた
  • 自分の居場所、職場や地域、家族などで、いざというときに頼りになる味方や相談相手をつくってこなかった

やはり人間関係では「自分を大事にすべき、最優先すべき」につきるでしょう。

他人に遠慮ばかりして、自分を後回しにしてきました。なにも「自己中心的に生きる、身勝手に生きる」わけではなく、「自分を大切にするからこそ、他人も大切にできる」のだと思います。

自由を許さず、自分を縛っていたら、知らないうちに心が鬱屈して、不満をためこんでしまいます。そうすると他人に優しくできるはずもありません。

「人生の師」は、現状に満足せず自分のモチベーションを維持するために絶対に必要だと思います。心が折れそうになったとき、決断に迷ったとき、「あんなにすごい人でも最大限努力しているんだ」「あの人ならどうするだろう」と頭に思い浮かべられる相手がいると、きっと勇気をもらえるはず。

そして、自分の居場所で「自分の味方」をつくっておくことも大切だと痛感しました。その努力を怠った自分が悪いのだし、自分から助けを求めなかったのも間違いなのですが、離婚するときや会社をリストラされたときにそのことを思い知らされました。

結婚相手の身内や関係者に誰かひとりでも相談相手がいたなら、会社内にできれば信頼できる上司などがいたなら……。もちろん相手側の人間が自分を救ってくれるはずもないのですが、せめてなんらかの交渉をする際に仲介者となってくれたかもしれません。

以上を踏まえて、いまの私からのおせっかいなアドバイスではありますが、

  • 人生の師や目標となるロールモデルを見つけよう
  • 趣味や仕事の仲間を持とう
  • 傷つくことを恐れず、他者との関わりを持とう
  • 他人の目を気にせず、自分が好きなことをやろう
  • 自分が嫌なことをやめよう、きっぱりと断ろう
  • 自分を尊重して大切にすれば、他者も尊重して大切にできる
  • 自分の居場所で、常に味方や相談相手をせめて1人でもつくっておこう

人生の経験において後悔していること

海岸に建つ赤と白の灯台
UnsplashFelipe Diasさんが撮影した写真
  • 海外に住むという経験をしなかった
  • 臆病失敗が怖くて、挑戦してこなかった
  • 好きな街に住んでみなかった、住む土地や家を自分で選択してこなかった
  • 仕事の選択肢も含めて、やりたいこと、やるべきことを絞らなかった
  • 人生の計画を立てなかった、大きな目標を持たなかった
  • やりたいことをやれるタイミングだったのに実行できなかった、やらない理由ばかり探していた、自分には無理と思っていた

人生の経験についての後悔は、「臆病」「無計画」につきますね。

寄り道もムダではないし、いろいろな経験を積んでみるの大事と思います。でも、人生は短いのだから、やはり大きな目標や理想があるのなら、基本的にその方向に進んでいけるように人生設計をすべきでしょう。これはその人の生き方によるので一概にそれが正しいとは言い切れませんが。

そして夢があるなら、一番大きな夢を優先して、ほかの何かをあきらめる潔さも必要でしょう。人生における時間は有限なのだから、のんびりしていると、いや、どれだけ努力を続けていようと、いずれにせよ10年なんてあっという間ですからね。

「怖い」「失敗したらどうしよう」「私には無理」とうじうじ悩む前に、どんなに小さなことでもいいから行動してみる、そして失敗したら計画や進め方を修正する、その繰り返しでがんばるしかない。いまはそう感じています。

「海外に住む」のは、人生計画からずれる場合もあるでしょうが、やはり若いうちに異文化に触れておくのは大事だといまさらながら感じているからです。世界は広いのだから、海外に出るチャンスがあるなら、ぜひチャレンジしたいものです。

  • チャンスがあれば海外に住んでみよう
  • 完全な失敗なんてない。経験があるだけ。恐れずに挑戦しよう
  • 自分が心からやりたいことに絞って、エネルギーや時間をちゃんと注ごう
  • 人生の目標を持ってみよう
  • チャンスを逃さず、やりたいことをやってみる

自分の性格に関連して後悔していること

モノクロの古い町並み 歩いている1人の女性
  • ムダに悩んで、自分で自分を苦しめてきた
  • 自分が「自由な存在」だと感じたことがなかった、自分で自分を縛ってきた
  • 「私は私でしかない」と自分を認めてあげなかった、自分じゃない自分になろうと努力してきた
  • 客観的に自分をとらえ、物事を判断することができなかった
  • あきらめが悪く、なんでもかんでも引きずってしまった
  • 自分のことで精いっぱいで、誰かの役に立つ、貢献するという意識がなかった
  • 大きな決断をするときには、周囲にもっと相談すべきだった
  • とにかく覚悟がなかった。自分で決めたことを最後までやり抜くという覚悟がなかった
  • 自分が本質的にどんな人間かわかっていなかった、だから自分の道を歩めなかった
  • 他人の批判や愚痴が多かった、他人をうらやんでいた
  • ないものねだりばかりで、いま恵まれていることに感謝しようとしなかった

とにかく性格が悪かったですね(笑)。もっとありのままの自分を認めるべきでした。

子供の頃から好きなものは何歳になってもあまり変わらない、と実感しています。つまり自分の本質的な部分は常に変わらない。だからこそ、「自分らしく生きてこなかった」ことが最大の後悔です。

でも、私はとにかく愚かな人間だったんですよ。自分が本質的に何を望んでいるのか、どう生きたいのか、どう生きたら幸せなのかよく考えず、世間一般の常識にとらわれていました。自分の本質を理解し、自分の強みを生かす、という視点が欠けていたんです。

当時の時代背景のせいでもありますから、いまの若い世代の方々のほうがずっと賢いとは思いますが、もし私の苦い経験が参考になるとしたらうれしいです。

  • 自分にはどうにもできないことでムダに悩まない
  • 自分で自分を縛らない。意志さえあれば、自由になんでもできるはず
  • 自分自身をありのままに認めよう
  • 物事を客観的にとらえる努力をしよう
  • いさぎよくあきらめることも大切
  • 誰かの役に立とう、社会に貢献しよう
  • 誰かに相談したり誰かの力を借りたりしよう
  • いったん決めたら覚悟をもって最後までやり抜こう(ただし、やっぱり無理だと思うなら、あきらめてほかの道を探すのもOK)
  • 自分らしく生きるためにも、自分という人間をきちんと理解しよう
  • 批判や愚痴を口にしない。羨望や嫉妬をしない
  • 常に感謝を忘れない。当たり前と思わず感謝しよう
  • 毎日、小さな幸せを自分で見つけよう
  • 物事をどう感じるかは自分次第。ポジティブにとらえていこう

結婚や離婚について 私の場合

夕暮れのなか、肩を寄せ合う男女

私自身の経験からお話しすると、結局離婚したので「結婚は失敗だった」というのが客観的事実でしょう。

たしかに交際中に結婚観・家族観について元伴侶と埋めようのない違いがあったので、その時点で別れておくべきだった。でも、私はバカな女だったので、「好きな人と結婚したい」「きっとなんとかなる」と考えていました。いやいや、やっぱりなんともならんでしょう、ってね。

でも、幸せなときもあったので、いい経験だったといまは思っています。他人と仲良く暮らしていくのは難しい。私にはそのための覚悟がなかったんですね。

でも、独身を貫くにせよ、結婚するにせよ、大事なことは自分がどう生きたいか、何を幸せと感じるかだといまは思います。若い頃はとくに他人と比べがちかもしれないし、気持ちが揺れ動くし、不安になります。なるべくなら、「自分が選んだ道だから」と後悔せずに生きたいですよね。

やはり「自分で決断する」が鍵かと思います。そしていったん決断したら後悔しないように、そこで幸せを感じて生きるようにする。でも、どうしてもダメなら自分を追い詰めずに、道を変更したり修正したりすればいいんですよ。

若いうちから投資についても考えよう

瓶に入った大量のコイン そこから新芽が延びている

これは若い方々に絶対にお勧めしておきたい。若いうちから積立投資などをしておくべきです。私は50代になってからやっと真剣に株式投資を始めたのですが、もっと若いうちからやっておきたかったです。

いまの時代、給与所得の上昇はあまり期待できませんし、組織に頼っていて一生安泰というわけにはいきません。なにより、会社や組織で働くことに加えて、「不労所得」を得られるようにするのが得策です。その意味では株式投資や不動産投資も視野に入れるとよいと思います。

ただし、自分でまずは勉強すること。書籍やネットからいくらでも情報を得られます。何も知らずに投資に手を出せば痛い目にあうのは必至です。私自身、以前は銀行で勧められるままに投資信託を購入して損をしましたし、賃貸住宅の管理では不動産業者さんや工務店さんとの関係でずいぶん悩みました。

たとえば低コストのインデックス投資、無借金の築古不動産投資など、まずはリスクの低いやり方を必ず勉強してから始めるようにしてくださいね。

人生は短い。「いつかきっと」をやめて、いますぐ行動してみよう!

青い空と海岸 砂浜には足跡

私自身が(言葉は悪いですが、出戻りで子供のいない女性として)個人的に実感したのは、40代はまだ若くて、どちらかと言えば30代に近い感覚で、自分の体力や親の年齢を考慮しても、まだかなり自由がきくと思います。

でも50代に入ると、私は若さよりも「老い」を感じはじめました。自分自身が大病を患い、入院手術を経験し、母も要介護状態となったのが、50代に入ってからだったせいもあるでしょう。

体力や気力もまだ十分ありますから、まだやれるという感覚も強かったのですが、いかんせん、以前ほど自由に行動できなくなりました母の介護、そして家業や家事全般を一手に引き受けることになったからです。

人それぞれ置かれている境遇は異なりますから、一概に言えるものではありません。でも、私のケースを一例として考慮してみてください。そして、できれば家族のことや自分自身の体力や気力、いろいろな条件を考慮したうえで、やりたいことがあれば、チャンスに恵まれたとき、やれる状況にあるうちに実行に移すことをお勧めします

私はずっと「いつか~」と自分に言い聞かせて生きてきましたが、そんな調子では「いつか」なんて絶対にいつまでもやって来ないと思い知らされました(笑)。

「いつかきっと……」と思っていても、自分の意志さえあれば即実行に移せる場合も多いかもしれません。私のように後悔しないためにもぜひ一歩を踏みだしてみてください!

なるべくなら悔いのない人生を送りたい! いやまぁ、そんなの無理かもだけど。

お金の運用については、私自身下記の本を参考にしました。お勧めできる参考図書です。興味のある方はぜひ。

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